呑んでみました

今回の『南部美人 純米吟醸 愛山 生』は、冷蔵庫から出して若干戻した辺りの温度帯で、ガラシの猪口で呑んでみました。立ち香は『南部美人』にしては、それ程鮮やかとは言えませんが、それでも芳醇に属する吟醸香が楽しめます。そして注目の味ですが、どうも色々な味がバラバラに感じてしまいます。旨味、酸味、甘味、そして渋味と苦味。全てが酒に含まれているのを感じるのですが、まとまり感に欠けています。口中香も浮いた感じがしますが、戻り香はなかなか良い印象。うーん、同じ16BYであれば火入れの方が圧倒的にバランスが良いかな。生は荒れた酒質の印象で、比較すると『生』と『火入れ』が逆の印象を受けます。同じ時期に『生』と『火入れ』の両方を出荷し、圧倒的に『火入れ』の流通量が多いと言う事は、蔵の評価もそちらが上って事なのでしょうね。『生』は一部の酒オタク向けに限定販売しただけなのかもしれませんね。確かに運送時点での冷蔵技術が発達してますので『生』を呑みたいって欲求は強いのは否定できませんが、当たり前だけど『生』だから旨いって事でも無いのですね。取りあえず個人的には両方体験出来たから満足なのです。『南部美人 純米吟醸 愛山』は『火入れ』バージョンが絶対オススメです。