酒屋HPからの引用「日高見について」

創業は文久元年、岩手県の『菊の司』酒造から分家し石巻に於いて酒造業を開始致しました。石巻は、太平洋と北東北を縦断する北上川の河口に開けた港町です。金華山沖では、暖流と寒流のぶつかる世界三大漁業のひとつとしても有名で、四季折々に美味しい海の幸を沢山楽しむ事ができます。江戸時代には、伊達藩と何部藩の米の集積地として栄え、遠く江戸、大阪に物資を運んでおりました。また、その当時、造り酒屋を開くには、藩の許可が必要で、一宿に一軒と定められておりましたが、石巻には、なんと16軒もの造り酒屋があったと言われ、日本屈指の港町であったことが想像出来ます。『日高見』は、全国レベルで通用する酒を目指そうと開発された銘柄で、まだまだ発展途上ですが、今後、更なる研鑽を重ね『日高見』の独自性と個性化を進めて参りたいと考えております。 また、銘柄の『日高見』は、太陽の恵みを受ける伝説の国『日高見国』が、北上川を中心とする地域に存在したという、郷土に古くから言い伝えられた話や、弊社の考える地域性重視という観念から銘々いたしました。『日高見』に於いて追及する酒造りは、南部杜氏の、上品で格調高い酒をベースに、程よい香りと、透明感あふれる味の広がり、さわやかな喉越し、それでいて味の濃い酒に負けない力強さを兼ね備えた酒を目指しております。弊社では、この理想の酒を造るために、毎年の酒造りに情熱を込めております。特にスタートの原料処理(洗米、浸漬、蒸し)が重要と考えており、酒質の8割が決まると思っております。この原料処理をベースに、酒造りの基本である『一麹、二酒母、三造り』を大切に、一本一本、愛情と根気を持って造って行きます。また、上槽後も酒造りは続くと考え、火入れから貯蔵、出荷に至るまでの処理を醸造と同じレベルで大切にしております。
http://www.jizake-tanimura.info/