南部美人 桶の民 15BY
- 原料米/
- 精米歩合/
- アルコール度数/15-16度
- 日本酒度/-5から-10 酸度/3.0-3.9
近頃、地酒専門店のHPなどで見かける「木桶仕込み」のお酒。これは近年のホーロータンクによるモロミの醗酵の過程を、江戸時代さながらの「木桶」によって行った酒の事です。ですから、ホーロータンクでできあがった酒を樽貯蔵した「樽酒」とは全く異なるのです。僕も「木桶仕込み」は余り種類を呑んでいませんが、蔵の特徴がよりハッキリと現れると言うのが、今の所のイメージです。ちなみに現状で木桶仕込みを復活させているのは以下の通り。『あさ開』『秋鹿』『奥の松酒造』『小澤酒造(澤乃井)』『亀の井酒造(くどき上手)』『佐浦』『白鹿』『須藤本家(郷乃誉)』『大七酒造』『樽平酒造(住吉)』『宝酒造』『南部美人』『白扇酒造(福来)』『窓乃梅酒造』『桝一市村酒造場』『盛田』『若駒酒造』です。さて今回の『南部美人 桶の民』の注目ポイントは「木桶仕込み」である事と、掛米にもすべて麹を使った「全麹仕込み」と言う、二つの個性溢れた醸造行程が行われている点です。「全麹仕込み」については別の回に譲るとして、地酒界きっての先鋭気質をもつ『南部美人』が造り出した「古くて新しい」酒を呑んでみましょう。