呑んでみました

さて今回の『開華 純米大吟醸原酒 創業330年限定酒』ですが、結論から言えば「言うだけの事はある」と言う1本です。器に注いだ時の華やかな吟醸香はもちろんですが、とにかく含み香の厚みが圧倒的。口の中で広がるフルーティーな香りは、それ自体が旨味を持っているかのようですね。香りの強い酒は時にケバケバしい印象を受けますが、上立ちから含み香りまで、一定の厚みの香りが続くので突出して感じる部分が無いのでしょう。そして原酒ならでわのコクも備えているのも高印象。若干キレの部分がモタつき感がありますが、それも余韻として楽しめてしまう香りの素晴らしさと透明感のある旨味に溢れています。このお酒は氷温で半年間熟成されているせいか、原酒にありがちなトゲトゲしさが感じないのも良いですね。こういう酒が常に流通してくれれば、関東の地酒の評価はもっともっと高いものになるでしょう。この感動が限定では無く、全てのお酒で味わう事ができれば最高なのですが、その辺りは今後の第一酒造に期待しましょう。