呑んでみました

前記した通り、今回の『中取り 純米吟醸 播州愛山』は複数の「愛山米」で仕込んだ酒の呑み比べに参加して呑んだモノ。他に揃っているのも当然純吟クラス以上の企画なので、流石にヒネが出ていなければどれも旨い酒揃いです。でも、やっぱり好みで話せば差が出るんですよね。結論から言えば今回の『中取り 純米吟醸 播州愛山』も、比べた9種類の中では「ベストでは無いが、やはりレベレは高い」と思いました。かなり囲って呑んでたので、量で言えば2合近く呑んだかな。春に感じたベタッとした甘さが程よく枯れ、バランス良くまとまっています。春先で渋い酒が秋に良くなる事は何度も経験していますが、あれだけ甘い酒が、ここまで旨味が開くとはちょっと驚き。ただ『十四代』にしては若干熟成香を感じましたが、嫌なレベルではありません。こう言っては何ですが、春の時点で一番好きだった『南部美人』の愛山は、好みとは違う方向に熟成していたし、『十四代』の設計は、さすが「愛山米」に対しての一日の長を感じます。話題の酒なだけに、春に呑まれた方も多いでしょうが、その時に『甘過ぎる』と感じた方は是非お試しあれ。この時期の『中取り 純米吟醸 播州愛山』は「甘口」では無く、充分「旨口」と言える酒です。