呑んでみました

『おんな泣かせ』は優しい口当たりが特徴の純米大吟。今回は、その良さが生かせる常温からちょっと冷えた所まで戻し「うすはり吟醸グラス(この日記で表示されたバナー広告のお店で買いました...)」で呑みました。香りは静岡吟醸らしい甘さを伴うフルーツ、例えて言えば摘み立ての苺を感じますが、思っていたより控え目ですね。その香りに誘われるように、ひとくち呑んでみますと、先ず感じるのは柔らかくて滑らかな舌触り。仕込み水自体の柔らかさが、そのまま生かされています。静岡吟醸でたまに感じるアルコールのトゲもありません。味は米の旨味と甘味が先に来て、最後に酸と苦味を少し感じさせキレを演出。味の乗りも結構良く、甘味と酸味を同時に感じると「濃い酒」との印象が残るのですが、この酒は旨味を感じさせつつ、透明感を演出する実に見事なバランスですね。水っぽい酒とは性格が異なる、味わい深けれど「水のように」呑める酒です。ところで『おんな泣かせ』って精米歩合40%じゃ無かったでしたっけ?最近変わったのか僕の記憶違いかは分かりませんが、だとすると価格的に「とびっきり安い」って感じでも無いですね。まぁ昔は「大吟醸」と言えば歩合35%なんだと思ってましたし(実際そう言う酒が多かったし)、価格もそれなりにブルジョアだったので『おんな泣かせ』の安さと旨さには驚いたものですが、これだと『村祐』などとカテゴリー的にはバッティングしますね。味の方向性は異なりますが。何にせよ安くて本当に旨い酒が増えるのは嬉しい事ですし、日本酒ブームが再燃するための何よりの活力剤となるハズです。