呑んでみました

この『平成十五年度 全国新酒鑑評会出品大吟醸酒』ですが、今回購入したのは500ml瓶。スペックラベルの「いかにも出品酒」と言うデザインですが、これの一升瓶や四合瓶は割と普通です。とりあえず出品酒クラスの大吟醸って事で、今回もワイングラスで呑んでみました。注いだそばから立ち上がる吟醸香は芳醇。最近は食中酒の吟醸酒も増え、香りが押さえめなタイプも多いけれど、お酒と一対一で向き合う時にはこういった立香が豊かな酒も良いものです。また、酒自体も結構黄金色でグラスを流れるラクリマも大きく、呑み応えもありそうな予感。我慢しきれずに口に含むと、やはりしっかりと味が乗っています。これが熟成をして開いたのか、元々こういう酒なのかはわかりませんが、出品酒にしておくには惜しい程の味の濃さ。香り豊かでありながら、酸と旨味が骨太な味吟醸でもあるのです。ただ余りにも味が開いているので、呑み込んだ跡の甘味がずうっと残る印象。僕のように甘い酒が好きな人はこれが嬉しいのだけれど、好みによってはキレに欠けると感じる人もいるかもしれません。実は先日『若水 純米吟醸生詰』を呑んだのだけど、そちらは「香りは出ているが旨味に欠け、香水のようなお酒」と言う印象だったのですが、『平成十五年度 全国新酒鑑評会出品大吟醸酒』は全く違う酒ですね。やっぱり米かなぁ、値段も違うけれど。もっとも『若水 純米吟醸生詰』は日本酒を余り呑まない方には「呑みやすい」と評判でしたが。