呑んでみました

「幻の米」と言うフレーズもいい加減使い古されて来た感がありますが、「愛山」が話題の酒米である事には間違いありません。今回、この呑み比べ会に参加する決心をさせてくれたのも、愛山が呑めると言うのが一番の理由。もっとも、これっぽっちも参加するか迷っていなかったとの噂もアリ。15BYの愛山を使った酒は、今の所「南部美人」と「十四代」を呑みましたが『くどき上手 純米大吟醸 播州愛山』は「十四代」に近い印象ですね。香りは若干控えめではありますが、バニラアイスを連想させる甘さは好き嫌いが分かれるところでしょう。そう言えば「磯自慢」の愛山もバニラアイスだって晃さんが言ってたな。蔵元兼杜氏の今井社長の説明によると、愛山米は柔らかく溶けやすい性質を持っているので、どうしても甘い酒になりがちなのだそうです。同様の性質は広島の八反にも当てはまるそうで、そう言われれば最近の広島の純吟には、溢れんばかりの甘さと旨さが特徴の酒が多い気がしますね。これを呑んだ日は気温と湿度共に高い会場でしたので、ちょっと甘さで呑み疲れちゃったのが残念だけど、『くどき上手 播州愛山』は、寒い時期に呑むには格別の一本だと思います。