オフィシャルサイトが無いので静岡県のPRHPからの引用「磯自慢」について

磯自慢の蔵は焼津の小川港に近い鰯ヶ島にある。鰹節や角煮の製造元が軒を連ね、磯の香りがただようのどかな漁師まちだ。ところが蔵の中に入ると別世界。総ステンレス張りで全館低温管理がなされ、壁といい床といい、鏡のようにきれいに磨き上げられた近未来の要塞のよう。ピンと張りつめた空気は、のどかな外の風景とは実に対照的だ。つねに清掃の手を休めない蔵人は、どこか禅寺の修行僧にも見える。現場を指揮する社長の寺岡洋司さんは、蔵人が働きやすいよう1階に大型タンクと搾り機、2階に釜場と麹室と小仕込みタンク、3階には杜氏と蔵人の個室を設置。原料の酒米は最高級といわれる兵庫県特A地区産山田錦を中心に仕入れ、洗米機も掛け水と水切りに抜群の威力を発揮する特別仕様の装置を取り入れた。このように可能な限り製造環境を整え、南部(岩手)から招いた名杜氏・多田信男さんと4人の蔵人、地元の蔵人2人に寺岡さん自身が加わり、8人が団結して酒造りに勤しんでいる。「販売先を限定するのは、売っていただく店主のかたと顔の見えるおつき合いをしたいから」と語る寺岡さん。全国の名だたる酒造家はこういう蔵の姿勢を理想的だと絶賛し、地酒専門店主は高いレベルで安定する磯自慢の酒質に絶大な信頼を置いている。飲み手にはそういう意思が伝染するのかもしれない。
http://www.at-s.com/html/gourmet/kuramoto/kuramoto17.html