呑んでみました

蔵で伺った時、最近雑誌等で良く紹介されている『天青』は、元々会員じゃ無いと呑めなかった銘柄だと説明された事がります。何の会員なのかは今持って謎なのだけど、とにかく以前は特別旨いと言う酒でも無かった印象でした。しかし近年酵母を変えたなどの努力の結果、見違える程の酒質向上に成功しました。って言うか全然違う酒ですね。ラベルも15BYから白地になって爽やかなものにイメチェンを果たしたし、以前の「天青」を知っている人にこそ是非とも呑んで欲しい酒に生まれ変わっています。今回紹介する『千峰天青 純粋熊本九号酵母仕込み』は酒販店限定の生々詰のタイプ。一般的な『千峰天青』の限定版と言う位置付けのようです。記憶に残っている14BYの『千峰』の印象は『スッキリしているが、ぬる燗にしてキレが増し、本領を発揮する酒』だったけれど、16BYの『千峰天青 純粋熊本九号酵母仕込み』は、山田錦と九号酵母の良い所を、素直に引き出している非常に安定したお酒だなぁと感心しました。特別な個性は無いけれど、そう言えば美味しい吟醸酒ってこんな味だったよなぁ...と、思い出させてくれますね。15BYの『千峰』は、冷酒でゴクゴク呑んで、爽やかさとキレのある旨味を楽しむ酒だっただけに、更に一歩進んだ感じです。本当にこのお蔵は『天青』以外の銘柄にも同様の情熱を注いでくれれば全国的な銘醸になれると思うのですが...