呑んでみました

本来なら「安くて造りの良い」と言う評価を受けるべきなんだろうけれど、どうしても「遠心分離搾り」に話題が飛んでしまう同シリーズ。「遠心分離搾り」を簡単に説明すると、通常は酒と酒粕を分ける時には酒袋に入れて搾るんだけど、遠心力によって比重の異なる酒粕と酒を分けてしまおうと言ったシロモノ。こうすると酒の悪い香りの1つ「袋香」が全く付かない利点があるそうだ。もちろん通常の搾りでも酒袋を専用の薬品などで丁寧に洗えば済む事だけど。それでも「遠心分離」が一般の酒呑みに与えたインパクトは大きく、発売当初はアチコチで騒がれてましたね。粕歩合の問題で、蔵の全量を「遠心分離」に頼る訳にもいかないだろうから、どっちにしても袋洗いの重労働から解放される訳じゃ無いのに、あえて高額な器械を入れた旭酒造は偉い。こういう蔵が無いと醸造技術は進歩しません。さて肝心の酒ですが、透き通った酒質でサラサラとした舌触りが心地よいのですが、何故か酸味を強く感じます。って言うか酸っぱい。冷えていても常温に戻しても最初に産が出て来ます。うーん、他サイトの感想では「味にふくらみがある」とか非常に評価が高いのですが。『獺祭』は以前から「活性濁り」が好きで、何度か呑んでいたのですが、たまに酸っぱく感じられる事があったんです。これが固体によりバラツキなのか、当日のコンディションかは判らないのですが、今回呑んだ『獺祭 遠心分離50』からは酒の本質を見い出す事ができませんでした。残念。